デモクラシーの本質と限界を初めて説いた、いま再読すべき名著。A・トクヴィル著、「アメリカの民主政治(Democracy in America; De la dmocratie en Amrique)」上中下・全3巻です。講談社学術文庫。定価4,153円(税別。現在は値上がりして4,450円になっています)。状態は、カバー背の一部に褪色がありますが、それ以外は全般にかなり良好です。送料は、クリックポストで185円です(※クリックポストには、厚め [梱包厚を含めて厚さ2~3cm程度] の文庫本は、重さ合計1㎏を超えない範囲で、計2~3冊程度同梱可能です)。
「トクヴィルは民主主義の欠点として『多数者の専制権力(tyranny of majority)』を指摘している。彼は『多数者の支配が絶対的であるということが、民主的政治の本質』であるといい、多数者の前には何者も無力で、少数派の声に耳を傾ける余裕も感じられないような事態は危険だと忠告している。世論が多数者を作り出す。立法団体も多数者を代表してこれに盲従している。執行権力も多数者によって任命される。警察は武装した多数者であり、陪臣は逮捕を先刻する権利を与えられている多数者、さらに判事たち自身も一部の州では多数者によって選ばれているという状況では、少数派は不条理に遭遇しても誰にも訴えられない。実際トクヴィルはこのような『圧制』が頻繁にアメリカで行われていたといっているのではなく、そのような『圧制』を防止する保障がないことを危険視していた」(熊谷明子;RIETI)
★著者、アレクシス・ド・トクヴィル(Alexis de Tocqueville; Alexis-Charles-Henri Clrel, comte de Tocqueville、1805 - 1859年)はフランス人の政治思想家・法律家・政治家。ノルマンディーの旧貴族の出身。裁判官からキャリアをスタートさせ、国会議員から外務大臣まで務め、3つの国権(司法・行政・立法)全てに携わった。19世紀フランスを代表する歴史家・知識人・保守主義者でもある。ジャクソン大統領時代のアメリカに渡り、諸地方を見聞しては自由・平等を追求する新たな価値観をもとに生きる人々の様子を克明に記述した(「アメリカの民主政治 〈Democracy in America; De la dmocratie en Amrique〉」)。
★内容:
フランスの政治学者トクヴィルは、独立後のアメリカのデモクラシーの実態とその展望、本質探るため、1831年から32年にかけてアメリカを旅し、政治制度や成文法律を吟味、通観し、また政治的社会の現状を描写した。特に「アメタカでアメリカ以上のものを見た」というトクヴィルは、アメリカ社会の変らないもの、即ちデモクラシーの本質とその限界を見抜いていた。今日の大衆社会論への道を拓いた必読の古典的名著、全3巻。上巻では、主にアメリカ社会の具体的な分析を行なう。
中巻では、民主主義の根本理念・人民主権の考えを基底に捉え、アメリカンデモクラシーの根幹をなす多数者の権力とその抑制機能、市民参加の例としての陪審制度、連邦と州との行政関係等具体的かつ特異な側面を広く検証、政治動態を社会学的視座から把捉するトクヴィルの思想の精華が遺憾なく発揮さる。特に、今日のアメリカ社会の重要課題である人種問題についての詳細な歴史叙述と展望・提言はアメリカを理解する上に必須である。
下巻で、トクヴィルは民主的社会についての思索を一段と深めた。民主主義がアメリカ人の精神文化、感情、風習、政治的社会等にどのような影響を及ぼしたかを具体例をあげて分析、考究し、さらにアメリカを超えて、民主的な中央集権国家における独裁の危険性にまで言及した。デモクラシーの本質と限界を初めて説いた名著の完訳。
「トクヴィルは民主主義の欠点として『多数者の専制権力(tyranny of majority)』を指摘している。彼は『多数者の支配が絶対的であるということが、民主的政治の本質』であるといい、多数者の前には何者も無力で、少数派の声に耳を傾ける余裕も感じられないような事態は危険だと忠告している。世論が多数者を作り出す。立法団体も多数者を代表してこれに盲従している。執行権力も多数者によって任命される。警察は武装した多数者であり、陪臣は逮捕を先刻する権利を与えられている多数者、さらに判事たち自身も一部の州では多数者によって選ばれているという状況では、少数派は不条理に遭遇しても誰にも訴えられない。実際トクヴィルはこのような『圧制』が頻繁にアメリカで行われていたといっているのではなく、そのような『圧制』を防止する保障がないことを危険視していた」(熊谷明子;RIETI)
★著者、アレクシス・ド・トクヴィル(Alexis de Tocqueville; Alexis-Charles-Henri Clrel, comte de Tocqueville、1805 - 1859年)はフランス人の政治思想家・法律家・政治家。ノルマンディーの旧貴族の出身。裁判官からキャリアをスタートさせ、国会議員から外務大臣まで務め、3つの国権(司法・行政・立法)全てに携わった。19世紀フランスを代表する歴史家・知識人・保守主義者でもある。ジャクソン大統領時代のアメリカに渡り、諸地方を見聞しては自由・平等を追求する新たな価値観をもとに生きる人々の様子を克明に記述した(「アメリカの民主政治 〈Democracy in America; De la dmocratie en Amrique〉」)。
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